製造業を展開する方々にとって、ビジネスの成長や推進に補助金を利用することは、大きな助けとなります。
補助金には、国が実施する大規模なものから、地方自治体が提供する小規模なものまで、さまざまな種類があります。
大きな補助金はインターネット検索で容易に情報を得られますが、地域ごとの小規模な補助金は、なかなか見つけることが難しいでしょう。
そこで、本記事では、横浜市が提供する、製造業のビジネスオーナーにおすすめの補助金を紹介します。
このような疑問をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。
\補助金でお困りの方は一度ご相談ください!/
オススメ①:中小企業デジタル化推進支援補助金
趣旨
この制度は、市内の中小企業者が生産性向上を目的として行うデジタル化に関する導入費用を補助することにより、企業の成長と競争力の強化を促進し、もって横浜市経済の活性化に資することを目的としています。
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/kigyoshien/keieishien/capex/it-iot.files/0069_20230406.pdfから引用
対象者
- 設備等を導入する拠点(本社、支社、工場、研究(部門)所等)が横浜市内にあり、中小企業または個人事業主であること
- デジタル化によって生産性向上が見込まれること
- 申請年度の 1 月 31 日までに導入及び実績報告を行うこと
- 申請者が市税及び横浜市に対する債務の支払等の滞納がないこと
- 創業から12月を経過していること
- 請前に「中小企業デジタル化相談」を受けること(令和4年度に同様の内容でデジタル化相談を受けている場合は省略することができます。)
- 令和4年度中小企業デジタル化推進支援補助金【導入型】及び【発展型】の交付を受けていないこと
- 請年度において本補助金の交付を受けていないこと(別法人、別事業でも、代表者及び住所が同一の場合、いずれか1申請のみ有効です。)
- 関連する法令及び条例等を遵守していること
- 横浜市暴力団排除条例に基づき、暴力団でないこと。代表者又は役員のうちに暴力団員に該当する者がある法人でないこと。法人格を持たない団体にあっては、代表者が暴力団員に該当しないこと。
- その他市長が適当でないと認める者でないこと
上記のうち「6」については、申請手続きに先立ち、「中小企業デジタル化相談」を受けるというものです。
この相談はウェブサイトから簡単に申し込みが可能で、専門家が無料で訪問してくれます。
本補助金を申請をする前には、必ずこちらの相談を受けるようにしましょう。
補助率・補助金額
補助対象経費
補助金の対象となる経費にはいくつかの種類がありますが、特に利用しやすいのは以下の二つです。
まず、ITおよびIoTの導入に関連する機器費用です。
これには、データの収集や送受信、活用を目的とした各種センサーやRFIDなどの機器及びその設置費用が含まれます。
次に、ソフトウェアの導入費用です。
CADやCAMなど、業務効率化を促進するソフトウェアが補助の対象となります。
そのため、本補助金の活用を考えている場合は、主にこれらの二つの経費に焦点を当てることをお勧めします。
募集
令和5年度の本補助金の募集は既に終了していますが、通常、毎年5月から10月の期間に幅広く募集が行われると思われます。
ただし、予算には限りがあるため、早めに行動することが望ましいです。特に、5月や6月に申請を行うことを推奨します。
オススメ②:グリーンリカバリー設備投資助成金
趣旨
中小企業の脱炭素化を推進するため、省エネルギー効果が見込まれる設備(空調設備や照明機器等) の導入経費を助成します。
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/kigyoshien/keieishien/capex/greenrecovery.files/0077_20231004.pdfから引用
対象者
補助率・補助金額
補助対象経費
対象設備の例としては、空調設備、LED照明、ボイラー・給湯設備、冷凍冷蔵設備、変圧器、産業用モーター(モーター本体、コンプレッサー、ポンプ、送風機) などが挙げられています。
募集
本補助金に関しては、毎年4月から12月までの期間で募集が行われています。
特に今年の令和5年度に関しては、申請する事業者が少なめであるため、予算の余剰が見込まれています。この状況を踏まえ、現在は第3回の募集が行われています。
この補助金は、申請者が少ないため、申請条件に合致するかどうかをじっくりと確認し、余裕を持って申請することが可能です。
オススメ③:中小企業新技術・新製品開発促進助成金
趣旨
横浜市の市内中小企業の成長・発展に向けた新技術・新製品開発、分野を問わず研究、開発に取り組むための、原材料費や機械装置費、直接人件費等の助成を行います。
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/kigyoshien/keieishien/kaihatsu/gijutsu/kaihatsu.htmlから引用
対象者
市内に主たる事業所及び研究開発拠点を有し、市内で引き続き1年以上事業を営む市税の滞納のない中小企業者又はこれらで構成するグループ。
※詳細は募集案内をご確認ください
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/kigyoshien/keieishien/kaihatsu/gijutsu/kaihatsu.htmlから引用
補助率・補助金額
補助対象経費
補助補助金の補助対象経費はいくつかありますが、中でもおすすめの経費を3つ紹介します。
機械装置費
これは、助成対象事業の実施に必要な測定、分析、解析、評価などを行う機械装置の購入、借用、軽微な据え付け、または修繕にかかる経費です。この経費は、事業の効率化と精度向上に直接貢献します。
外注・委託費
事業実施に必要な作業の一部を、社内で実施することが難しい場合、大学、試験研究機関、外部事業者などに外注・委託する際の経費がこれに当たります。
例としては、機械加工、基板設計、機械製作、デザインの外注、大学などへの試験委託、公設試験機関での試験分析、大学等との共同研究契約に基づく研究開発費などが含まれます。
また、研究開発費についての採択実績は横浜市のウェブサイトで確認することができます。
ここでは、採択実績の中からいくつかピックアップして紹介します。
どのような費用が補助対象になるのか、参考にしてください。
産業用 超高輝度光源の開発
食品業界向けSaaS型受発注システム
電線取付方式無停電バイパス工具の開発
脱炭素に貢献する200kN電動油圧ハイブリッドプレス機の開発
直接人件費
従業員の人件費も補助対象となります。ただし、この経費には特定の要件が適用されるため、その詳細を把握することが重要です。
募集
この補助金は、4月から5月の間に事前相談を行い、6月中に補助金の申請をするという流れになっています。
効果的な申請のためには、まずは自社の取り組みを明確にすることが重要です。どのような研究開発を行いたいのか、具体的なプランを整理しましょう。
このプランがきちんと練り上げられていれば、事前相談がスムーズに進みます。
悩み別に考えるおすすめの補助金
補助金は、「どのような事業者が、どのような企画をしたときに採択されやすいか」という趣旨が決まっています。
それぞれの補助金には、特定の目的や条件が設定されているので、これらに沿った使い方をすることが重要です。
このように、補助金を効果的に活用するためには、自社が直面している悩みや課題に最適な補助金を選ぶことが肝心です。
そこで、ここからは具体的な悩みや課題に応じたおすすめの補助金をご紹介します。
悩み①:新しい設備を導入して生産量を増やしたり、売上を伸ばしたりしたい
生産量の増加や売上向上を目指して新しい設備を導入したい場合、ものづくり補助金が非常に適しています。
というのも、本記事で紹介してきた横浜市独自の補助金では、このようなニーズをサポートすることができないためです。
そのため、中小企業庁が全国的に募集しているものづくり補助金の活用がおすすめです。
ものづくり補助金の詳細については、過去の記事を参考にしてください。
悩み②:商品開発を行いたい
商品開発を考えている場合は、「中小企業新技術・新製品開発促進助成金」がおすすめです。
市町村単位の補助金には、全国規模の補助金と比較して、応募できる企業数が少なめという特徴があります。このため、企画がしっかりしている場合、採択される確率が高くなる傾向があります。
そこで大切なのは、まずは専門家と相談することです。
具体的には、
など、情報を整理することが大切です。
これにより、補助金をより効果的に活用することができます。
補助金を利用する際は、計画のしっかりとした準備が鍵となります。
悩み③:電気代を抑えたい
電気代の節約を考えている場合、グリーンリカバリー設備投資助成金の利用がおすすめです。
特に、工場の照明や空調などの設備を更新することで、電気代を削減したいと考えている方にとっては、この補助金が大変役立ちます。
何よりもまず、設備投資をする前に専門家からエネルギー診断を受けることができる点が大きなメリットです。
この診断により、自分では気づいていなかった改善策を提案してもらうことが可能です。
このような専門的なアドバイスを受けることで、より効果的に設備投資を行い、電気代の節約に繋げることができます。
横浜市の補助金を検討する際の注意点
横浜市の補助金を検討する際には、次の2点に注意しましょう。
募集回数が少ない
横浜市の補助金は、年に1回から2回しか募集が行われないものが多いです。この少ない募集機会を見逃さないためには、計画的に動くことが重要です。
ただし、横浜市の補助金は、毎年4月から11月にかけて集中して募集されます。
この期間は、他の補助金に比べてると長めであるため、焦ることなく、計画を練り、適切なタイミングで申請を行うことができます。
情報の入手が難しい
横浜市の補助金に関する情報は、インターネット上で検索してもなかなか見つけにくいことがあります。
例えば「製造業 補助金」と検索しても、横浜市の補助金に関する情報がすぐには出てこない場合が多いです。
主にメジャーな補助金の情報が検索結果に表示されるため、見落とす危険性があります。
これらの注意点を踏まえ、申請を考えている場合は1月から3月頃から準備を始めることをお勧めします。
また、補助金の専門家から定期的に情報を得ることが非常に重要です。
弊社ではこのような相談を無料で行っておりますので、お悩みがあればお気軽にご連絡ください。
おわりに
補助金選びにおいて、様々な疑問や不安がある場合は、ぜひ弊社にご相談ください。
今回ご紹介した内容はほんの一例に過ぎません。補助金に関するルールは毎年変わる可能性があり、また、新たな補助金が創設されることもあります。
このような変化に対応するためには、専門的な知識が必要です。
弊社では、時代や市場の変化に合わせた最適な補助金の選び方をご提案しています。状況に応じて、最適な補助金を選ぶためのお手伝いをいたします。
どんな小さなお悩みでも、お気軽にご相談ください。
補助金の選び方に関するアドバイスを通じて、皆様のビジネスの成功をサポートいたします。