【採択率アップ】ものづくり補助金採択の秘訣:採択事例から学ぶ成功ポイントを徹底解説

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「ものづくり補助金」は、新しい商品やサービスの開始、さらには生産方法の最適化をサポートするための補助金として、年間4回程度提供されています。

この補助金は、数千件の申請が毎回寄せられるほどの人気を誇ります。

そのため、競争は厳しく、採択率が30%程度にとどまることも珍しくありません。

採択率をアップさせる方法はいくつかあるのですが、その中でも最も活用しやすい方法は「過去の採択事例を参考にして企画を練る」というアプローチです。

 

そこで、この記事では、下記のような疑問をお持ちの方に向けて情報をお伝えします。

  • 具体的にどのようなプロジェクトが採択されやすいの?
  • 自分と同じようなプロジェクトは申請されている?
  • どのくらいの経費が補助対象?
  • 採択されるプロジェクトのポイントは?

 

補助金でお困りの方は一度ご相談ください!/

 

採択事例は、「採択されやすい企画」の宝庫

業務効率化や新製品のアイデアが浮かんだとしても、それが補助金に申請できる企画かどうか、不安に思うことがありますよね。

このような時に活用して欲しいのが、今回紹介する「採択事例」です。

多くの補助金では、採択された事業が参考事例として公表されています。

これらを活用すれば、どのような取り組みの中で、何の経費が補助対象になるのかを調べることができます。

特にものづくり補助金では、「グッドプラクティス集」という資料を公表しており、過去の優良事例やその詳細な取り組み内容を確認することができます。

採択率をアップさせるためにも、ぜひ活用しましょう。

 

ものづくり補助金とは

中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援します。

https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/16th/公募要領_16次締切_20230912.pdf

「ものづくり補助金」(正式名称:「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業」)は、製造業を中心に、中小企業が生産性を向上させることを目指す補助金制度です。

この補助金は年間を通じて公募が行われるため、他の補助金と比較して利用しやすいのが特徴です。

標準的な補助金の金額は100万円から1,250万円の範囲に設定されており、通常、対象となる経費の1/2が補助されます。

ただし、小規模事業者には特例があり、対象経費の2/3が補助される場合もあります。

さらに、「グリーン枠」や「デジタル枠」などの特定カテゴリーも設けられています。

これらの特定カテゴリーを利用すると、標準の補助金額以上の支援を受けることが可能となります。

 

採択の結果は四半期ごと、つまり3ヶ月に1回公表されます。

したがって、もし一度「不採択」となっても、次回の公募期間に再び申請することができます。過去の採択事例などを参考に、申請内容を見直して改善することで、次回の採択率を向上させることが期待できます。

 

詳しくは、以下の記事も参考にしてください。

 

製造業が活用しやすいものづくり補助金

ものづくり補助金は、一言で言うと新しい製品を製造したり、作業工程を効率化したりするための設備投資を支援する補助金です。

そのため、作業工程の多くで機械が使われている業種である「製造業」は採択件数も多く、採択率も高くなっています

では、具体的にデータを見ていきましょう。以下のグラフをご覧ください。

https://portal.monodukuri-hojo.jp/dataportal.html

これは、申請者の業種と採択率に関するグラフです。

最新回の採択率(赤の折れ線)を見てみると、製造業が59.8%でダントツ1位です。

その他の業種については、高くても53.7%、低い場合では36.7%となっています。

また、12次締切分から15次締切分の統計情報によると、製造業の割合は40.5%他の業種は6〜10%程度であることがわかります。

つまり、ものづくり補助金は、「製造業」の事業者が活用できる可能性が高い補助金であると言えます。

建設業、情報通信業、卸売業・小売業、医療・福祉、サービス業などでもチャンスがないというわけではありません。

ただし、戦略をしっかりと練る必要がありますので、採択事例を参考に事業計画書のレベルを磨き上げましょう

 

【製造業】ものづくり補助金の採択事例

金属製品製造業

事業計画名:自社製品を開発して、下請け加工業務と自社製品の製造・販売の2本柱での経営体制強化

事業の内容:元々は自動車関連の部品加工の下請け業務を行なっていた会社であるが、技術力を評価され、自社の穴あけ技術を簡単な操作で再現できる機械の開発・販売を同業他社から求められた。

→そこで、横型精密タッピングセンター(横型ボール盤)を開発した。生産・販売体制を作るために必要な設備を補助金で導入した

 

生産用機械器具製造業

事業計画名:ロボドリル導入による「協働6軸アームロボット」のハンド部品製造工程の内製化及び高度化

事業の内容:協働 6 軸アームロボットの製造を行なっているが、アームロボットの手の部分の試作・製造は外注していた。外注の場合、納品や修正作業に時間がかかるため、外注の内製化が必要だった

→そこで、ロボドリルと自動化用アームロボットを補助金で導入し、自社内でアームロボットの手の部分の試作・製造を内製化&自動化した。これにより、専用の人員を配属させることなく、平均納品は8日間短縮できた

 

プラスチック製品製造業

事業計画名:オーラルケアの普及に貢献する歯ブラシの大幅な生産体制強化計画

事業の内容:歯ブラシの製造を行なっているが、取引先から小ロット生産を要求される機会が増えてきている。現状では、ロットごとに型版が必要であり、初期費用が高くなることが課題だった。

→補助金を活用し、型版を使わずに小ロットで生産ができる特殊なプリンターを導入した。これにより初期費用を抑えつつ、小ロット生産への対応がより柔軟に可能となった。

  

食料品製造業

事業計画名:廃棄野菜や規格外野菜を活用した京野菜加工食品の製造開発

事業の内容:ホテルや飲食店向けにフォンドボーやソースなどの業務用食品を製造販売していたが、コロナにより取引が激減。その中でニーズ調査したところ、長期保存できる加工食品のニーズがあることを確認し、京野菜のレトルトスープの製造販売を目指した。

→そこで、レトルトスープの製造に必要不可欠な高温殺菌工程を行うレトルト釜と、真空パック工程を行う真空包装機を補助金を使って導入した。

 

【その他業種】ものづくり補助金の採択事例

総合工事業(建設業)

事業計画名:最新型モーターグレーダ導入によるICT施工技術の確立及び新市場の開拓

事業の内容:道路の舗装工事、土木関連工事を展開しているが、人材面で課題を抱えている。公共工事が多い時は作業員の担い手不足により人手が足りない一方、公共工事が減った場合は余剰人員が生じてしまう。

→そこで、ICTを取り入れた建設機械を導入し、高い熟練度が必要な工程をデジタル技術で施工できるようにした。余剰人員を抱えることなく、効率的な工事を実現することができた。

 

卸売業

事業計画名:蜜柑AIビジョン導入による蜜柑の台湾市場への輸出拡大

事業の内容:地域の農家が生産した作物を集荷し、全国のスーパーに販売する事業を行っている。近年、海外で糖度の高い国産みかんの需要が高くなっていることを受け、より精度の高い選果システムを導入する必要が生じた。

→果実の選別作業を高い精度で行うことができる機械「蜜柑AIビジョン」を補助金を使って導入した。

 

小売業

事業計画名:抹茶チョコレートの自社製造化とお茶及びお茶を使ったお菓子のネット販売強化のための冷蔵冷凍庫整備

事業の内容:抹茶チョコレートのオンライン販売を行なっていたが、コロナによりチョコレート製造の外注業者が休業し、自社製造の対応に迫られた。

→補助金を活用し、チョコレート加工機とプレハブ冷凍冷蔵庫を導入し、チョコレート製造を内製化することができた。

 

医療業(歯科技工業)

事業計画名:新規CAD/CAMシステム導入による、歯科技工物製作の非対面化と高精度・高効率化

事業の内容:補綴物(銀歯などの歯の詰め物)を製造する事業を行なっているが、近年急速的にデジタル化が進んでおり、従来は歯科医がシリコンを使って歯型を取ったものを送ってもらわなければならなかったものが、スキャナーでデータ化し、歯型を取れるようになった。

→デジタル化に対応するため、補助金を活用して最新のCAD/CAMシステムを導入した。

 

 

採択されるためのポイント

  • ①補助金なしでも黒字が見込める事業である
  • ②必要経費がすでに明確に分かる状態である
  • ③社内で補助金の担当者を配置できる

①補助金なしでも黒字が見込める事業である

補助金の申請で採択されやすくなるポイントの1つ目は、補助金なしでも黒字が見込める事業であることです。

補助金の有無にかかわらず、事業が収益を上げる見込みがある場合、補助金の採択確率が高まります。

なぜなら、補助金なしでも黒字が見込める事業ということは、 それだけ費用対効果が高い事業であるからです。

具体的には、「補助金を活用せずとも収益が上がる事業であるが、補助金を利用することでさらなるコスト削減や利益拡大が期待できる」というようなケース。

このような企画は、採択されやすい傾向にあります。

 

②必要経費がすでに明確に分かる状態である

補助金の申請で採択されやすくなるポイントの2つ目は、必要経費がすでに明確に分かる状態であることです。

新しいプロジェクトを開始する際、どのような経費が発生するかが不明確な場合、補助金の採択率は低下します。

一方で、経費が明確になっているというケースであれば、採択率は高まります。

具体的には、必要な設備の詳細を正確に理解し、それに関連する費用の見積もりを取得し、そしてそのための資金計画が整っているというような場合です。

事前に経費を正確に計画し、なおかつ収益性を確保できるような計画を作り上げることで、採択率を向上させることができます。

 

③社内で補助金の担当者を配置できる

補助金の申請で採択されやすくなるポイントの3つ目は、社内に補助金担当者を設けることです。

この理由は、業務のスムーズな進行を保障するため。

たとえビジネスプランが秀逸であっても、専任の担当者がいなければ、事業遂行が難しくなります。

一人社長での申請は採択率が低くなることが多いのは、社長の多忙さから補助金関連のタスクが本業に埋もれてしまうため。

その結果、事業の実現可能性が疑われ、採択の障壁となることが考えられます。

このため、経理や工場スタッフなど、社内の適切なメンバーを補助金の担当として指名することが、採択の確率を上げる重要なステップとなります。

  

よくある質問

Q
すでに採択されている事例は、二番煎じだから採択されにくいのでは?
A

すでに採択された事例を参考にすると、新規性がなく、補助金の採択が難しいのではないかと心配される方が多いようです。

しかし、実は補助金事業には「前例踏襲」の文化があるので、似たような事例であると採択確率は上がります。

逆にいうと、これまでの事例が少ない新しい取り組みは、より慎重に検討する必要があるため、詳しい審査が行われることになるでしょう。

Q
新しい設備は欲しいのですが、「プロジェクト」なんて大それたことではないので、補助金の敷居が高く感じます。
A

「新しい設備を導入したいけど、大きなプロジェクトは考えていない。だから補助金の申請は難しいのでは?」といった疑問をお持ちの方も多いかと思います。

確かに、「プロジェクト」なんて言葉を聞くと身構えてしまうかもしれませんが、「新しい設備が欲しい」と社長が思うのは自然なことです。

そして、その背景には、具体的な理由や目的があるはずです。

その理由を明確にすることが、補助金を獲得するキーとなります。

弊社では、お客様の考えを具体的に形にするサポートを行っております。

補助金の活用を検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

Q
事例を調べるのが大変です⋯⋯。
A

確かに、事例の調査が難しいと感じる方も多いでしょう。

実際、補助金の募集の度に、数千件の新しい事例が追加されるので、常に最新の情報をリサーチするのは大変な作業です。

そのため、そのような調査の手間を取り除くため、弊社では無料で最新の事例情報を提供しております。

こちらも是非お気軽にご相談ください。

 

【結論】設備投資・システム導入を考えたら相談を

ものづくり補助金を利用するとなった場合、申請の開始から具体的な導入までに約半年の時間が必要となることもあります。

そのため、将来的に設備やシステムを導入したいと考えている方は、事前の相談が非常に重要です。

どのようにスタートすれば良いのか、初めのステップについての知りたいという方は、一度、弊社へ無料相談をしてみてください。

 

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    この記事を書いた人
    代表取締役 藤井孝介

    元キャリア官僚。農林水産省、製造業向け大手人材会社営業、会計事務所取締役を経て2023年4月に株式会社プリュムを創業。初見の補助金が得意で、2年間で60件(12種類)を採択に導く。2023年3月『補助金から学ぶ経営者マインド(幻冬社)』出版。補助金申請支援を行うほか、社会貢献活動として高校での出張授業や大学3〜4年生向けに面接対策など人材育成に取り組む。

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